2次元の共振 - 固有値解析

 
ここでは次に示すような円形領域における電磁波の共振について考察することにします。

マックスウェルの方程式より

という電場ベクトルEに関する方程式が誘導されます。今、Eがz軸方向の成分しか持たないケースを想定すると、この式は

のようにEzに関する2階の偏微分方程式に簡略化することができます。なお、μは透磁率、εは誘電率、σは伝導率を表すパラメータです。ここで

という形の正弦的周期解を仮定するとEz0の実数部と虚数部に関する

のような連立偏微分方程式が導かれます。さらにσ = 0、及び境界上でEz0 = 0を仮定すると最終的に

という形の偏微分方程式に帰着されます。これに対しモード解析オプションを指定した形でFlexPDEを実行すると、それぞれの固有値に対応した解を得ることができます。

(1) 固有値リスト

モード解析オプションを指定した場合には最初にまず固有値の一覧が出力されます。次に示すのは小さい方から12個の固有値を出力させた例です。ほぼ同じ値が2度繰り返して現れているケースが見られますが、それは固有状態の縮退を表しています。

(2) Mode 2

Mode 2に対応したEzの等高線図は次のようになります。

(3) Mode 7

次に示すのはMode 7に対応したEzの等高線図です。

(4) Mode 10

次に示すのはMode 10に対応したEzの等高線図です。


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