2次元の粘性流体

 
FlexPDEは流体の問題に対しても適用することができます。次に示すのは流路を上方から見た図です。平行壁の間に平板状の障害物が置かれていたときの流れについて解析します。条件としては左方から一定の圧力がかけられている状態を想定します。

粘性流体の運動はナビエ・ストークス方程式

によって記述されます。vは流体の速度ベクトル、pは圧力を表します。またρ0は質量密度、ηは粘性係数を表すパラメータです。これを成分表記に改めると次のようになります。

今、定常流を考え、かつx方向、y方向に働く外力が存在しないとすると第1項と第3項がなくなります。さらにレイノルド数Reが<<1の場合には非線形項である第2項が無視できるため、第4項と第5項のみからなる連立偏微分方程式の解を求めれば良いことになります。

(1) メッシュ構成

FlexPDEによって生成された有限要素法メッシュは次のようになります。

(2) |v|の等高線図

次に示すのは速度ベクトルvの絶対値に関する色塗り等高線図です。速度の速い部分が赤で、遅い部分が紫で示されています。平板の周囲では粘性のために速度が小さくなっています。

(3) ベクトルプロット

障害物周囲の流れの様子をベクトルプロットの形式で表現すると次のようになります。この場合、矢印の長さは一定長で描かれているため、速度の大きさは右側のカラーバーとの対応で判断することになります。

(4) pの等高線図

圧力pに関する等高線図は次のようになります。障害物の先端部に最大点が、後端部に最小点があることがわかります。


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